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東京 新島
座-遺跡
2024/11
伊豆諸島の新島では世界で唯一、他に類を見ない性質を持つ抗火石を採掘している。
しかし抗火石の建物は年に十数件を超える速さで消失し、保存活動が追い付いていない状況にある。
抗火石の材料そのものも島中に積まれたまま放置されている光景が広がり、いつからそこにあるのか、なぜそこにあるのか、人々の記憶からきえつつある。
これは抗火石をモルタル接着のみで構成した椅子。
島に滞在することで抗火石を間近に観察し、その特徴を感覚的に理解を深めた。
材料は島で長期間使い道がなく放置された石を譲り受けたもので、加工から組立まで手鋸と金鏝のみを使って一人で行った。
時代に置きざれにされ、取り残された島の財産は形を変えて、再び人々に触れ、いつか新島の地面に還っていくだろう。
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